判断が重くなるとき、視野ではなく位置が変わっている

売れない行動を止め、

前提条件と立ち位置を修正し、

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観測

以前は、
それほど迷わずに決められていたことが、
ある時期から急に重く感じられるようになる。

選択肢の数が
極端に増えたわけでもない。
判断材料が
足りなくなったわけでもない。

それでも、
決めようとすると
体感的な重さだけが増していく。


この状態は、
年齢や経験を重ねたあとに
起きやすい。

むしろ、
判断経験が少ない頃よりも、
判断が重く感じられる場面が増えることがある。


一般的には、
この変化は
「視野が狭くなった」
「柔軟性が落ちた」
と説明されることが多い。

けれど、
実際に起きていることは
少し違う場合がある。


判断が重くなるとき、
変わっているのは
視野の広さではなく、
立っている位置の方だ。


立ち位置が変わると、
同じ判断でも
意味合いが変わる。

責任の範囲が広がる。
関係者が増える。
判断の影響が
長期に及ぶようになる。

すると、
判断の前提条件が
自然と増えていく。


以前は
「自分がどうしたいか」
を基準にできていた場面でも、

今は
「誰にどう影響するか」
「後からどう見られるか」
といった前提が
無意識に加わる。


この変化は、
能力の低下ではない。

むしろ、
役割や経験が増えた結果として
起きている。

視野は広がっている。
考慮できる範囲も広い。

その分、
判断は軽くならない。


判断が重く感じられるとき、
人は
「もっとシンプルに考えよう」
「余計なことを考えすぎている」
と自分を修正しようとする。

けれど、
重さの原因が
思考量ではない場合、
この修正は噛み合いにくい。


なぜなら、
重さの正体は
「情報」ではなく、
前提の数だからだ。

どれだけ整理しても、
前提そのものが増えていれば、
判断は自然と重くなる。


外から見ると、
この状態は
「慎重になった」
「決断が遅くなった」
ように映る。

しかし実際には、
判断が止まっているわけではない。

前提を抱えたまま、
慎重に進んでいる。


定点に戻って見ると、
判断が重くなる現象は、
ズレでも失敗でもない。

立っている位置が変わった結果、
判断の性質が変わった

というだけのことがある。


重くなった判断は、
間違っているわけではない。

ただ、
以前と同じ感覚で
扱おうとすると、
違和感が生まれやすくなる。


判断が重くなったと感じたとき、
それは
何かを失ったサインではない。

むしろ、
引き受けている前提が
増えたことを示している場合がある。

観測としての整理

判断の重さは、
視野の狭さでは説明できないことがある。

位置が変われば、
判断の重さも変わる。

それは
成長や役割の変化に伴って
自然に起きる現象だ。


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